25歳女性、出っ歯、上顎と下唇が出ているを主訴に来院されました。下顎左右側小臼歯の先天性欠如を伴う上下顎前突に対して、下顎左右側の残存している乳歯と、上顎左右側小臼歯を一本ずつ抜歯したうえでマルチブラケット装置(歯を一本一本配列する装置)を用いて、前歯を後退させる矯正治療を行いました。
良好な歯並びと咬み合わせが獲得され、口元の突出感が改善しました。また、先天性欠如に対して、入れ歯やブリッジ、デンタルインプラントを用いること無く、ご自身の歯だけで咬合を構成することができました。
※上下正中線の僅かなズレは、オーバーコレクションと呼ばれ、あえて過剰に補正することで後戻りを補う効果があります。現在、上下正中線は一致しています。
動的矯正治療期間は1年9ヶ月、治療費は820,000円(税別)でした。
リスク
- 歯を動かす力によって痛みや違和感が出たり、矯正装着による刺激で口内炎が生じる場合があります。
- 時間をかけて丁寧にブラッシングを行いプラークを取り除かないと、むし歯や歯肉炎・歯周病が生じる場合があります。
- 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなったり、歯ぐきが下がることがあります。
- 歯を動かし終わった後に保定装置(リテーナー)の使用が不十分であると、後戻りする場合があります。