日本ではチャームポイントとして見られることもある八重歯ですが、これは不正咬合である「叢生(そうせい)」、いわゆるガタガタの歯並びの一種です。専門的には「犬歯の低位唇側転位」と呼ばれます。犬歯はどの歯よりも太くて長い歯根をもっており、最後に残る一番丈夫な歯とも言われています。
犬歯は重要な役割を持ちます。上下の犬歯が正常な位置で噛み合うことにより、あごの側方運動を誘導し、あごの関節を守り、上下のあごが左右に動く際に奥歯を守る働きがあります。
不正な八重歯の悪影響
- 唇や口の粘膜に刺さって刺さって傷を付ける場合がある
- 相手にケガをさせやすい(母親の場合は赤ちゃん、スポーツの場合は相手選手など)
- 歯磨きがしにくいことからむし歯や歯周病のリスクが高まる
- あごの運動を適切に誘導できず顎関節に負担をかける可能性がある
見た目のチャームポイントと考えずに、機能的なリスクがありますので、八重歯が目立つ、キバのように見える方はぜひ矯正歯科医院の受診をおすすめいたします。