予知的な治療設計・シミュレーション模型
家を建てるのに詳細な設計図が必要なように、矯正治療を開始する際も患者さんごとに緻密な治療設計図を作成することが非常に重要となります。正確な治療設計図があってこそ、きれいな歯並びと正常な咬み合せを得られる可能性が高くなります。
※ただし、これらの治療設計およびシミュレーション模型の作成はあごの骨の成長が終了し、歯のはえ変わりが終了した中高生以降の方のみ行っております。
ここでは当院で行っている治療設計の方法を一部ご紹介いたします。
セットアップモデル（石膏模型でのご説明）
患者さんの歯型を事前に採り、現在の歯型を石膏で作り、その石膏模型をもとに、正常でキレイな歯並びと咬み合わせのゴール模型をもう一つ製作します。患者さんには、精密検査と診断（治療の流れのStep3）の後にお見せできる模型で、実際に手に取ってご覧いただくこともできますので、視覚的に治療ゴールがどのようになるのかが分かるため、治療方法に対しても理解がより深まります。
治療開始前のモチベーションアップや不安解消の一助にもなり「治療説明が非常に分かりやすかった」との感想を持たれる方もいらっしゃいます。
この模型は「セットアップモデル（予測模型）」と呼ばれ、矯正歯科の事前診査・診断の中でも非常に手間暇がかかる工程のため、導入している矯正歯科医院は極めて限られています。
パソコンでの設計（予測図の線でのご説明）
上記のセットアップモデルに加え、パソコンのモニター画面で設計図をお見せいたします。お口元の輪郭、歯の位置などを設計線で引き、色のついた線は治療ゴールの線になります。「何ミリ動かせる」といった詳細な術前・術後の移動幅が視覚的にご覧いただけます。
このパソコンでのご説明は、複数案ご提案することがあります。このように予知的な矯正治療の設計は、患者さんに安心して矯正治療をお受けいただける最適な事前診査・診断と言えます。
術者である矯正歯科医師が正確に治療をすすめるためのツールであるのはもちろんのこと、患者さん側も将来治療が終わったときの歯並びが視覚的にイメージしやすく、同時に治療内容も理解しやすくなります。
例えば2通りのゴール設計をご提案できます
例えば、歯を抜いた場合と、抜かない場合の2つのゴール設計図をパソコンでご提示し、模型でもお見せいたします。上記でご紹介した治療設計のご提案方法は、手間暇がかかるので、このように細かく治療設計を事前にご提案している矯正歯科医院は限られております。
当院では、複数の治療ゴールを細かくご提案・ご説明させていただき、最適な治療方法を患者さんに選んでいただけるようにしております。