
成長期は、歯が生えかわり、あごの骨も成長しているため、歯並び・咬み合わせが絶えず変化しています。前歯の凸凹、出っ歯、うけ口、永久歯が並ぶスペースの不足など、不正咬合の状態も様々です。お子様のお口の状態を的確に判断して、適切なタイミングに、短期間で効果的な治療を行うことが大変重要です。
この時期に適切なタイミングで矯正治療を行うことにより、歯を抜く必要がなくなったり、治療が簡単になったり、治療期間が短くなるなど、得られるメリットはたくさんあります。
当院では、お子様になるべく負担の少ない矯正装置を用いて短期間で効率よく治療を行うことを心がけております。


成長期にあるお子さまの矯正治療は基本的に2段階の治療を行います(図 こどもの時期からの矯正治療の流れ)。2段階に分けて行う治療により、それぞれ適切なタイミングで最も効果のある治療を効率よく行うことができます。治療のタイミングを見極めず、やみくもに治療を始めてしまうと、治療期間が長引きお子様の負担は増えるばかりか、むし歯や歯肉炎のリスクが高くなってしまいます。ただし、症状によっては、第1期治療から続けて第2期治療に移行したり、第1期治療を行わず第2期治療で全ての問題を解決したりする場合もございます。
- (1)第1期治療(小学生~中学生前期)
- 成長期はあごの骨の旺盛な成長があり、乳歯と永久歯が混在する状態です。従って、将来の咬み合わせのキーポイントとなるところを整える、土台づくりの治療になります。部分的な歯の矯正治療や、あごの成長を利用した治療を行います。治療期間は通常1年~1年6ヵ月で、来院間隔はおよそ1ヵ月に1回です。その後、保定しながら成長観察を行います。
- (2)第2期治療(中学生後期~)
- 成長がほぼ終了したのを確認して、再分析・再評価を行い、必要があれば仕上げの治療(第2期治療)を行います。第2期治療は大人の治療と同じですが、全ての永久歯をコントロールして良好な咬み合わせを作ります。第2期治療の開始時期は全ての永久歯(親知らずを除く)が生え揃い、あごの骨の成長の見極めがつき、自分で治療の意義や必要性を十分に理解できるようになる中学生後期以降が望ましいと考えております。


- ○あごの骨の成長を利用して、永久歯が生えるスペースを獲得する
- 将来凸凹が予測される場合は、奥の歯を後方に移動させたり、あご(歯列)を拡大したりして、後から萌出してくる永久歯のスペースを獲得します。結果的に、歯を抜く可能性が低くなります。ただし、あご(歯列)の拡大には限界があります。結果的に、将来歯を抜く可能性が高い場合は、第1期治療を行わず、第2期治療ですべてを治す場合もあります。
- ○あごの骨の成長を利用して、上下のあごの骨の位置関係を改善する
- 例えば、出っ歯傾向(上顎前突)の場合は、上あごの成長を抑制したり、下あごの成長を促進させたりする治療を行います。逆に受け口傾向(下顎前突)の場合は、上あごの成長を促進させたりする治療を行います。
程度にもよりますが、あごの骨に問題がある場合には、上下のあごのバランスを改善できる唯一の時期です。
- ○機能的な問題を早期に解決して、正常なあごの運動とあごの骨の成長を獲得する
- 食べる・話す・呼吸をするといった機能的な面で問題がある場合は、歯並びやあごの運動・成長に大きく影響することがあります。将来起こりうる弊害を未然に防ぐことで、歯並びの悪化を予防したり、正常なあごの成長を誘導したりして、仕上げの治療(第2期治療)が短期間ですむようになります。
☆注意を要するこどもの歯並び
- 咬んだときに全ての歯が咬み合わず、一部の歯が干渉する
- あごが横にずれている
- うけ口
- 舌を咬む、舌を出す、指しゃぶりなどお口に関する癖がある
- 乳歯の奥歯がむし歯などで早期になくなってしまった後、放置している
- なかなか生えてこない永久歯がある
- 乳歯がいつまでも残っている
など
- ○コンプレックスの早期解消をおこなう
- こどもの社会では、歯並びが悪いことで、不本意なあだ名を付けられ嘲笑の対象になってしまうことがあります。感受性の豊かなこの時期に、できることなら不要なコンプレックスは解消して、心身ともに健全な発達を促してあげたいものです。キレイな笑顔は周りの人からの評価・イメージが良くなります。
